前回、「BIOS ROM checksum error」が出た後、起動不能になった当該PC。ROMのデータ書き換えによる修復・復活を期し、ROMライターを買うことにした(メーカーからDOS上で動くBIOS書き換えソフト、AWDFLASH.exeが提供されてはいるが、そもそも起動不能なのでROMライターしか手が無かった)。
以前BIOSに使われるROMを調べたことがあって、PLCCというソケット式になってるタイプのEEPROMであることは分かっている。ハンダごてとか使わずに外せるのである。ピン数は32。PLCC32と呼ばれるタイプらしい。
で、PLCC32に対応しているROMライターとして、XGecu T48という製品を見つけた。ググると先代モデルであるTL866IIPlusというものをBIOSの書き換えに使っている例があり、大いに参考にできた。
https://riku-zen.cocolog-nifty.com/blog001/2019/07/post-666d0c.html
T48はググると12000円とか13000円とか出るし、実際Amazonやアリエクでは複数のアダプター付きでそんな感じの値段なのだが、アリエクで運よくクーポンが適用でき、本体+アダプター10個付きが6833円で購入できた(安く売ってるものもあるが、本体のみだったりするので注意)。
https://ja.aliexpress.com/item/1005006871264767.html
※AI(CoPilot)に訊くと、PLCCでもシリアルとパラレルがあり、当該PCのROMはパラレルPLCCだから、安価(1500円程度)なK150などのシリアルPLCC対応ROMライターではダメらしかった。
で、6日ほど待つとエスポ便で到着。思っていたより状態が良い(アリエクはたいていベコベコの状態で届く)。

さっそく付属のアダプターに取りつけ、T48にセット。ROMの読み書きソフトはXGecuがXGproというのを公式サイトで提供している。

で、はじめにXGpro内でICの型番を指定するのだが、これを適当なPLCCのにしたのがいけなかった。ピンの位置がおかしいとかエラーが出て、ダメ元でROMに貼られたラベルを剥がすと型番PM49FL004Tがあり、それをXGpro内で検索すると該当品があり、選択すると正常に認識・読み込み出来た。

念のため、破損してると思われるデータもbinとして保存。先述のブログをマネて、破損BIOSデータと公式配布BIOSデータの内容を、WinMergeというソフトで比較(運よくBIOSデータはbinファイルで提供されていた。exeなど書き換えソフトに組み込まれた状態で提供されていることもあり、その場合は当然PCが起動不能だと使えず、bin抽出の手間が出てくる)。

左が破損、右が公式。黄色が左右での差異となる(この時点では同verと思い込んでるが、実際は右のほうが1つ古いver)。AIによると先頭から数行のメーカー名等ある領域はDMIというらしい。
で、右のbinをXGproで書き込み、PCに取りつけて起動させると起動成功!

さすがROMライター!と喜んで、ベンチなどしていたら途中で落ちてしまい、また起動不能に。画面ではFB61S40Fとあるが、先の右側のbinはFB61S40Eである。要は書き込んだつもりで書き込めていなかったようだ。起動出来たのは偶然か。
ここからが問題で、AIに訊くとDMI領域が公式BIOSに無いのが原因だから、破損BIOSから移植しろとかいうのでやってみたり、DMIの移植方法を調べたり、ROMを取り外し時に弾き飛ばして行方不明にしたりしてだいぶ時間をロスしてしまった。
結局、念のためEraseでしっかり消去、再度Readで消えてることを確認、何もいじらない素の公式BIOSをProgramで書き込み、再度Readで書き込めてることを確認、これをPCに取り付けると正常起動できた(メモリの差し直しも)。
正直なところ、実はBIOSは壊れてなかったんじゃないか説、メモリは壊れてなかったんじゃないか説があったり(単なるメモリの接触不良?今も2GB刺してるのに1GBしか認識していない)するが、詳しい検証設備も知識もないので、できそうなのはここまでである。
BIOS書き換えが無意味だったとは思いたくないが、実際、当該PCは購入後の調査ではFDDのケーブルが抜けており、繋いでみても認識しなかったので、前ユーザーがFDDは壊れたと思い外していたと思われる。FDD自体はUSBアダプターで正常動作が確認できているし、BIOS更新後、FDDは使えるようになった。
最後に注意点。T48に付属してくるPLCCエキストラクターは危ない。ROMの角をつかむ関係上、付近の足をたいてい曲げてしまうのである(写真左上)。曲がったくらいなら曲げ直せばいいが、足同士が接触しているとショートするし、足がモゲたら終わりなので、何度もやらないほうが良さそうだ。

かといって使わないと取れないので、PLCC取り外しのコツを書いておく。エキストラクターは片方だけ入れ、ゆっくり角を持ち上げるのが良い。両方入れると高確率で弾け飛び、紛失してしまう。私は捜索に30分ほど掛けてしまった…
物理的に壊したり、失くした場合でも、容量・電圧・FWH/LPCなど規格が合えば、他社市販ROMとの互換性はあるようなので絶望はしなくていいはずである。